【連載第2回】「10.29」横浜フリューゲルスサポーターの視線〜29日、30日〜

公開日: : 最終更新日:2014/05/13 横浜フリューゲルス , , , ,


第一回はこちら「【連載】「10.29」横浜フリューゲルスサポーターの視線〜序文〜」

横浜フリューゲルスサポーターに、横浜F・マリノスとの合併が発表された「10.29」からの出来事をサポーター目線で語ってもらう連載の第二回目。今回はその発表された日の出来事について。

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「1998年10月29日」

 

 

よくドラマで見るものとして「衝撃の事実を突き付けられた時に瞬間的にワナワナくる演技」を見るが、本当に「人が不意打ちの想像の斜め上を行く事象」を体験したら「数分脳がフリーズして、笑いたくもないのに笑い出す。そして、そこでワナワナ怒り出す」ものだと思う。

 

 

とりあえずその「フリューゲルス消滅・マリノスと合併」というまったく理解のできない記事を目の当たりしてできることって…本当に時間がたたないと次の一手が浮かばないものである。

 

 

僕自身は大学の卒論の担当講師のチェックの約束があったので脳がフリーズした状態で学校に向かい、その後「フリエ元町」に事情をうかがいに向かったが、ここでいろんな情報を得る。(※フリエ元町とは、かつて存在したオフィシャルグッズショップ)

 

 

東戸塚にいた人は、とりあえず新聞やTV見て練習場に向かってはみたが、すでにマスコミがわんさかいたし、第一「厳戒態勢」だったので逆に事情がわからないというで、フリエ元町などの「下界」にいて初めて事実が伝わってくるとのこと。

 

 

概要では「佐藤工業が撤退したから」は聞いていたが「結果的にANAがフリューゲルスを見捨ててマリノスにくっつく」ということが世に伝わったのは夕方くらいの会見の話。

 

 

その後「ANAとサポーターが横浜国際の前で話し合いを持つらしい」という一報が入り、横浜国際競技場へ。

 

 

一つ記しておきたいことがある。別に横浜国際での話の内容じゃないことだが、内容は「ANAの下した判断は間違ってない。横浜の地域に根差した最強のクラブを作るのでANAを応援しろ」というテンプレなのだが、その現場に「佐藤工業の有志」がいたことである。

 

 

佐藤工業の有志は、フリューゲルスのサポが行動を起こすときにいつもいてくれた。二言目には「私たちがふがいないばかりに…申し訳ありません」と。

 

 

フリューゲルスはご存じのとおり「ANA」と「佐藤工業」が出資したクラブで、比率はANAが7割・佐藤工業が3割。

 

 

ゆえにフリューゲルス内でもANAから出向した人と佐藤工業から出向した人がいた。

 

 

ANAから来た人は「あなたたちはお客様ですから」という対応に対し、佐藤工業の人は「共に戦うフリューゲルスの仲間」という態度でいてくれた事を記したい。

 

 

その佐藤工業の「仲間」が「私たちのせいで…」と、本当に申し訳ない表情でいたことは忘れられない。

 

 

確かに、佐藤工業が資金をショートさせたこと大きな原因なのだが、そのことより「簡単にフリューゲルスを見殺しにしたANA」という印象が強まった「10月29日」

 

 

1998年10月30日

 

 

ふつう、試合会場に向かうときのことだけど、たとえば、家族連れが一家で競技場に向かうときの会話で

 

 

「ねぇ、パパ、ママ、今日はフリューゲルスは勝つかな?山口選手や吉田選手、ゴール決めてくれるかなぁ?」みたいな希望あふれる会話しながらキックオフを待つ。

 

 

でも、ね。

 

 

「ねぇ、パパ、ママ。僕の大好きなフリューゲルス、どうなっちゃうの?なんでフリューゲルスなくなっちゃうの?山口選手や吉田選手、どうなっちゃうの?ねぇ、教えてよ…」

 

 

こんな会話だらけだったんだ。

 

 

会場の横浜国際の入り口に係員がたっていて、チラシを配ってた。内容は見るまでもない。「全日空の自己都合としての合併を正当化する文章」

 

 

読まずに捨てた。

 

 

会場の人、みんな不安げな表情。

 

 

フリューゲルスのゴール裏は当時、分裂での応援を行っていたが、サンバ隊の「姐さん」が「もうこういうことになって分裂応援とかしてる意味すらない。ASAもTIFOSIも一緒だ」と「統一応援」で立ち向かうことを宣言した。

 

 

競技場の人、多くはユニフォームの「ANA SATO」の「ANA」をテープで隠した人、あるいは黒く塗りつぶした人、多かった。

 

 

…言い方は悪いがここまでは【想定の範囲内】の雰囲気だったんだ…。でも、さすがはANA。追い打ちを掛けるように僕らに強烈な「宣戦布告」してきたことを記す。

 

 

それは試合前のウォーミングアップのこと。

 

 

選手らはなんとか冷静に試合に向かおうとしていた時のことだ。

 

 

突然モニターに「横浜フリューゲルスの歴史」を流し始めた。

 

 

1992年から「今までの」フリューゲルスの名場面や想い出たち。そして、結末に

 

 

「99年、フリューゲルスはマリノスと合併し、新たな歴史を新クラブで作ります。新クラブにご期待ください」と。

 

 

おい、ちょっとまてよ。

 

 

誰が、こんなこと認めたというのか。

 

 

ANAの勝手な「自己都合のいい訳」だろ?ふざけるな!

 

 

場内は一気に騒然な険悪な雰囲気になった。ウォームアップを終えて控室に戻ろうとした選手らも「映像を見て理性がキレそうになった」と聞いた。

 

 

試合は、対戦相手のセレッソを7-0で完封した。

 

 

ただ、言えるのは、大変申し訳のない言い方なのだが「倒すべき相手」は目の前のセレッソじゃなかった。

 

 

「倒すべき敵」それは当日にフリューゲルスを応援しに来たすべての人が心の中に「憎悪の対象」として浮かぶもの。

 

 

試合の後、残ったサポーターと全日空側とが「対面」した。話し合い自体は深夜まで行われていた。

 

 

サポーター側からは「合併の白紙撤回を求む」要求を。全日空側は「決まったことだから要求は飲めない」の逃げ。

 

 

この全日空の対応の「のらりくらり」に、サポーターも選手らも悩ませられ、憎悪を増幅させていくのである。

 

 

第三回はこちら「【連載第3回】「10.29」横浜フリューゲルスサポーターの視線〜11月3日〜

 

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