コールリーダーを目指す気持ちが『J』を救う。サポーターカルチャーとスポーツ、そして百年構想。


百年構想

百年構想

Jリーグには「百年構想」と呼ばれる実に美しい計画がある。

簡単にまとめると、Jリーグを発展させることでスポーツの人口を増やし、緑の芝生のピッチを多くしましょう。サッカーだけでなく他のスポーツも発展させ、子どもから大人、アスリートから生涯学習まで様々な人達にスポーツを愉しんでもらいましょう。ということ。

 

その理念のもとに、Jリーグは裾野を広げてクラブ数を年々拡大していて、同時に各クラブへ下部組織の充実や地域貢献を求めたり、サッカーだけに活動が留まらないように指導しているわけ。

かつてJのチェアマンを務めていた鈴木昌氏も「Jクラブを100チームにするのが夢」と語ってるし、来季からスタートするJ3もその理念のもと作られる(はず)。

どの街にもJリーグクラブ(サッカーだけでなく、多角的なスポーツクラブ)が存在し、誰もがスポーツを通じて身体を動かしたりコミュニケーションを取ることが出来る場所がある・・・。というのは素晴らしいことだし、これから先に3部リーグや4部リーグが充実することとなれば、もちろん日本サッカー自体の強化にもなる。

 

 

 

こんな素晴らしい長期的な理念計画は隣国にはないだろうし、きっと今後も不可能だろう。

だから例えACLで韓国や中国のクラブに負けようとも、一瞬の悔しさはあれど「まあ、焦ることないさ」という気持ちにもさせてくれる。百年後にお隣のスポーツはどうなってるかわからないけど、Jリーグは確実に発展を遂げているだろう・・・という確信というかプライドというかそんなのがあるから。

 

松本山雅

 

 

サポカルチャー

 

日本にサポーター文化と言うのが根付きつつあります。

Jリーグが始まって20年。街に掲げられるフラッグやポスターの数は増えたし、週末になればユニフォームをまとったサポーターの数をどこかで必ず見かける。親子3代でクラブを応援する人も現れはじめただろうし、そのサポートがサッカー界とスポーツ界を支えているのは間違いない。

 

企業の”お客さん”として、誰かが吹いているトランペットや太鼓の音色に合わせ「パン、パン、パンパンパン」と、とりあえず手拍子してなんとなく空気感を愉しむことが、何十年前までの日本のスポーツの流儀だった。だからプロ野球のチーム名がコロコロ変わったり、移転とか消滅とか平気で許してたんだと思う。

それが”サポーター”として愛するクラブに携わり、必要となればボランティア活動も積極的に行う。時には一緒に成功を喜び、時にはフロント・選手と三位一体になって悔し涙を流す・・・こんな形にちょっとずつ変わってきた。これはJリーグのおかげだろう。

 

 

トップチームだけでなく、ユースをはじめとする下部組織にも目は向けられる。ユースの全国大会となればそれなりにサポーターは集まるし、そうでなくても週末のリーグ戦には何十人、何百人かのサポーターが試合を観戦しに行く。自クラブの冠がついたクラブであれば、バレーやバスケなどの他競技であっても「じゃあ見に行こうか」と時たま体育館とか野球場とかに足を運ぶ。

こんな環境が全国各地に広がっているわけです。J初年度の10クラブの時には考えられないことかもしれないなあ、と。

 

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とは言え、

「クラブ数を拡大しても仕方がない。活動範囲を広げすぎればいつか破綻する。プロ野球のように少ないチーム数でやるべきだ」

こういう意見があるのも事実。

百年構想を知っていれば、「いや、それは違う」と反論できるのも確かなんだけど、実際問題の話として近い未来のことは誰にも分からない。経営難で潰れそうなクラブが存在している傍らで、そんな呑気なことを言ってられないのもホントのところ。

 

 

 

これから増えていくクラブ数、拡大される他競技への進出、下部組織の充実、地域活動・・・どんどんJリーグの仕事量は多くなるし、このシステムが10年後20年後にどうなっているのかはわからない。理念は立派でも、生き残ったのは中韓のハチャメチャなリーグだったり・・・というのも洒落で終わらない可能性がある。こわいこわい。

 

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鍵はコールリーダー

そこで重要なのが「コールリーダー」という存在だ。

コールリーダーとは、サポーターの先頭にたって応援の指揮を執る人、「応援団長」って奴だ。

 

 

日本人は矢面に立つのを怖がる性質がある。しかし、誰かが先頭に立ってくれれば多くの仕事をこなしはじめる国民性だというのは、皆さん良く理解しているだろう。

Jリーグの応援はプレミアリーグのように自然発生的なものにはなかなかならない。誰かが陣頭指揮を執って、何千人・何万人を先導するのが性にあっていて、そういう意味では受動的なものだ。多くの人が3番手、4番手の位置で応援することを好み、前にも出ず後ろにも下がらずというスタンスのサポーターが殆どだと思う。

 

 

 

がしかし、そんな日本人の中にも先頭に立って皆を引っ張りたいというリーダー気質の人間も確かに存在する。

自分が出したコールに皆が声を出し、ひとり高い所からトラメガ(拡声器)を使って観衆を煽るのは快感だろう。そういう姿に憧れを持つ若者は少なくないし、いつかはコールリーダーに・・・という夢を抱くのは悪いことじゃない。

街の中学校や小学校の運動会を見ていると、三三七拍子なんかなくなりつつあって、明らかにサッカーっぽい応援をしてたり、飛び跳ねたり腕を振ってたりする(笑)きっと「応援団長」が、Jリーグとかにインスパイアされてるんだろうし、Jリーグクラブに憧れのコールリーダーとかサポグループみたいなのがあったりするんだろう。

 

 

 

 

とはいえ、実際問題としてコールリーダーになるというのは実に難しい道のりだと思う。

ただクラブが好きなだけではなく、人望や尊厳がなくてはダメだし、派閥争いとかキャリアアップ的なミッションもクリアしないと行けないかもしれない。昔からゴール裏にいる人との関係とか、選手との関係とか、更にはチャントの選曲センスとかアウェイでの応援プランとか技術的なものも求められたりするだろう。ファッションセンスとかそんなことまで重要になってくるかもしれない。

 

一端のファンがコールリーダーにまで登り詰めるドキュメントを撮れば、それなりに面白いものになるような気もする。

 

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そんなコールリーダーになりたい、でもなれない!という若者が考えるのは二択。

 

今いるクラブで上を目指すのか?違う場所へ移るのか?だ。

 

 

本当にコールリーダーになりたいのであれば、違うチームを応援することも悪いものではないと思う。「お前、そんな気持ちで応援してたのか!」とか、怖いお兄さんに理不尽に怒られることもあるかもしれないけど、サッカー先進国ではトップリーグのクラブと地元のクラブの2つぐらいを応援するのは当たり前のことだ。

土曜日はJリーグで愛するクラブを応援し、日曜日には近所の社会人チームで数人〜何十人の仲間をリードする。何か悪いことをしているだろうか。大体、多くの人が日本代表とJクラブのダブルスタンダードじゃん。

閉鎖的なムラ社会みたいなグループが幅を利かせてる場所もあるし、そんな人達にはこういう意見は怒られちゃいそうですけど、ここではそういうめんどくさそうな人はスルーすることにする(笑)

 

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Jリーグは下部リーグやユースを拡大し、他競技まで進出しているけれど、そんな「トップリーグではないクラブ」は、常にお客さんを求めてる。

チケット代はタダだとしても、「これだけのお客さんが集まるんですよ」ってのはスポンサーとか自治体とかにアピールする重要な要素だし、チケット収入以上にクラブの経営の鍵を握ってくる存在だ。

「お客さんがいるならお金を出すよ」って人もいるだろうし、「お客さんがいるならお客になってみよう」という人も存在するだろう。とにかく最初の一歩は「サポーター」が存在することであるわけです。

 

 

でも前述の通り、日本人はなかなか先頭に立たない。名も知れないちっぽけなクラブを毎週応援するなんて、頭おかしいと思われるんじゃないか・・・という心配をする人もいると思う。ていうか、誰も応援する仲間がいないなら行く必要もなくね?というのが普通の発想。週末にデカい声だして、自分の子どもでもない他人に「バモ!」「走れ!」とか言うのって、冷静になれば結構グレーゾーンな世界なような気もしなくない(笑)

 

そこでコールリーダーなわけです。

 

 

コールリーダーは恥ずかしい

 

多分、地域リーグとかユースとかの応援で一番恥ずかしいのはリーダーだと思う。応援っていっせーのーせ!で始まるものではないから、誰かひとりが

 

「トーキョー!」とか「俺たちの声にー!」とか「バーモーバモバモー」とか、静寂した会場でいきなりの大声を発さなければならないから。いや、もしかしたらJリーグとかのリーダーでもそれなりに恥ずかしい時があるのかな。

 

 

でもコールリーダーはコールリーダーをやりたいから、少々恥ずかしくてもコールリーダをーやる。飛び跳ねたり腕振ったり、●●スポーツ公園の通路とか、○○広場の土手とか、人目を気にする意外なにするの?みたいな恥ずかしい場所でも、堂々とやる。

 

そういう存在がいると、二番手三番手ぐらいの仲間が出来て、四番手五番手ぐらいの知り合いもきて、六番手七番手ぐらいの他人が一緒のグループになってたりするわけです。こうなると徐々に観客も増えるし、スポンサーもつくし、選手も頑張るし・・・と良い相乗効果になって、クラブは発展して行く。

今あるJリーグのクラブだって、最初はサポーターなんていなかった。ちょっとずつデカくなってきたわけだから。

 

時には起こせよムーブメント

 

この動画を見て欲しい。

最初はひとりの「キ○ガイ」が勝手に踊りはじめてただけだったが、それを続けるとだんだん仲間が訪れてムーブメントが起きて行く。最後は何十人がサウンドに身を任せていくが、最初のひとりがいなければあり得なかったことだ。

 

これは地域リーグとかなでしこリーグとかを応援しているサポーターには、勇気を与える動画かもしれない。

まあ、こんな短時間に発展するのは稀な例だし、実際はかなり時間をかけて構築していくものだろう。上手くいかないことがほとんどだろうし、チームが潰れることだってあると思う。

でも、こういうムーブメントが起こせなければ、Jリーグの百年構想はあり得ないし、机上の空論となってしまう。あんまり上手くいってない地域リーグのチームとか見ると、コールリーダー的存在の奴にセンスとか情熱がなかったりするし、これって結構比例している話。

サポーターが盛り上がってるクラブはそれなりに上まで来るし、盛り上がってないクラブは下の方に落ちて行く。スポンサーとか親会社の資金力とか、そんなのよりもよっぽど重要だったりするなと感じる。

 

つまるところは、Jの百年構想はコールリーダ志望の若者を求めているし、志望者がいないと成り立たない理念なのかもしれない。日本のスポーツが教育から生涯学習に変わりつつあるもJの影響が少なからずあると思うし、totoのおかげで成り立ってるアマチュア競技もチラホラ。そんな良い影響も、肝心のJリーグが廃れたら一緒になくなってしまうと思う。

 

Jを目指す地域リーグクラブ、都道府県クラブ。Jの下部組織にサテライト、なでしこだって充実しはじめた。大学サッカーや高校サッカー。フットサルとかビーチサッカーとかブラインドサッカーもあるし、バレーや野球やバスケにもJリーグの血は通いはじめている。

でも全ての歯車はお客さんって歯車がないと回りはじめないし、お客さんの歯車も最初は止まったままだ。きっかけがないと動き始めない。

 

 

 

おい若者!お前がコールリーダーをやれば日本のスポーツはよくなる。だからどっかのグラウンドに旗作って歌いに行け!

道に迷った時は上の動画を見返せば良い。FC東京や松本山雅が出来るまでを調べれば良い。

 

3部とか4部とかのスタンドが満員になることがあれば、日本サッカーもひとつの成熟を迎えたと言えるはずだ。日本サッカーの鍵は「コールリーダー」にかかっている。

 

(※今回の記事で、サポーターに優劣をつけるような表現などがありましたが、言いたいことを伝える為にあえてそう表記させて頂きました。サポーターに偉いも偉くもないというのは理解しています。その他の表現についてもあいて行っている部分がありますのでご了承ください。)

記事/湯取俊二


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Comment

  1. mochimochi より:

    中韓とひき比べてJが素晴らしいとかプライドがあるとか、レイシズムが問題になってるときに、こんな無神経で低レベルな発言ができるのが信じられない。
    こんなコラムを書く人間がいる限り、Jの未来は暗いだろう。

  2. はるる^^ より:

    重要なのはそこじゃないだろ?
    何でもかんでも批判しかしない、社民党見て―だな蠅やろう。

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